ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「モリーズ・ゲーム」

180904 MOLLY'S GAME 2017 米 140分 脚本・監督:アーロン・ソーキン(「ソーシャル・ネットワーク」'10、「マネーボール」'11、「スティーブ・ジョブズ」'15)

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今年5月日本公開作品。実話をベースにしている。主人公のモリーはまだ40歳!その文武両道の才能と、商売への才覚に驚かざるを得ない。これもジェシカ・チェステインの名演技が光る。

もともとはモーグルのオリンピック代表選手で、弟二人も含めて全員が優秀であるのは、父親(ケビン・コスナー)の英才教育に負うところが大きい。ただ、モリーだけはこの父親とはソリが合わず、徹底的に遠ざける。その日までは。

代表選手選考会で背骨を痛めた主人公モリー、ハーヴァードへ進学前に休養を兼ねて、東海岸からロスへ移動。そこで腰掛け程度に務めた会社の社長が彼女の隠れた商才を見抜き、一流ホテルでのセレブ対象の違法賭博のアシスタントをやらせると、アッという間に手法を”学習”。

あることをきっかけに自らご開帳で、ぼろ儲けするが、そこは天網恢々で、FBIの手入れに遭い、スッテンテンの憂き目に。そこから這い上がるエネルギーが途方もないことと、超がつくほど一流の弁護士を探し当てる眼力が凄い!

この黒人弁護士(イドリス・エルバ)、いろいろ調査すればするほど、彼女に違法性がないことに気付いて、検察陣営に対して堂々たる論陣を張る。

長年互いに気にしつつも、すっかり疎遠になっていた父親とも和解し、そして判決の日を迎えるのだった。

ポーカーのシーンが長くて、興味のないものにはかなりダレる。いろいろ画面上で図入り解説もあるにはあるが、それすらよく分からないから、その部分は残念としか言いようがない。

ジェシカ・チャステインは本作でゴールデングローブ主演女優賞ノミネート、アーロン・ソーキンは17年度アカデミー賞(脚本)ノミネートされている。彼女を初めて銀幕で見たのは「ツリー・オブ・ライフ」(2011)で、ブラピの奥さん役。あまりパッとしない、くらい感じの女優という印象。今回で12本も彼女主演の作品を見ているが、随分上手くなったなというのが実感。現在41歳。まだまだ楽しみな女優。

#67 画像はIMDbから拝借