ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ボリス・ゴドゥノフ」(リムスキー・コルサコフ版)

f:id:grappatei:20101103214528j:image:leftムソルグスキーのオペラと言えば大昔、ブダペスト国立歌劇場で見た「ホヴァンシーナ」が最初で最後。正直、特段好きな作品でも作曲家でもない。見る機会が少ないオペラということで、大枚をはたいた。その割に2階席の5列目で、しかもうっかりオペラグラスを忘れてしまったので、顔の表情まではよく見えない。

更に、第一幕がかなり暗い舞台で、単調なメロディーゆえ、たちまち睡魔に襲われる始末。隣のおっさんも盛んに船を漕いでいた。2幕目からはすっかり目が冴えて、しかも7割ほどの入りで空席が目立ったので、厚かましく、一気に前の方の席に移動。お陰で今度は表情までもしっかり。

事前に解説を読んでいても、なお分かりにくいストーリーであるのと、ロシア式のオペラに不慣れなためかどうも演奏に入りこめなくて困った。ソリスト陣はいずれも達者な連中だし、合唱もオケもすばらしい。加えて、現地から持ち込んだ舞台装置や背景もよく出来ており、とりわけ豪華に衣装には目を瞠ったように、総合点はかなり高いのだが・・・。

例によって、舞台の両側に縦に字幕が流れるのだが、パソコンの不調か、操作が悪いのか、実際の流れと合っていないだけでなく、日本語が難解で何を言っているのか分からないことがしばしば。それが余計ストーリーを分かりにくくしていたような気がしてならない。

#75