130722 109シネマズ川崎。さすがジブリ、月曜というのに、えらく入っている。若い人が多い。予告編、それも4分と長いヴァージョンを何度も見ているので、大体内容が分かっちゃっていることもあって、わざわざ本編、観ることもなかったかなと、ちょっと後悔。
それにしても、宮崎駿の零戦や堀越二郎に対する思い入れが極めて強い内容になっているから、若い人にはどうかな。堀越二郎たって、誰だか分からない、或はゼロ戦もよく知らないとなると、この作品、なかなか共感が得にくいかも知れない。零戦だけでは、アニメ化が難しいだろうという判断で、無理矢理堀辰雄をもってきたという違和感は拭えない。
ただ、絵はさすがに素晴らしい!よくぞここまでと感心するほど、描写が正確且つ細かい。飛行機の機体や部品関連はプロが見ればまた違うのかも知れないが、素人には十分である。また、夏空を背景に菜穂子が白い傘をもって立つ姿はモネの「パラソルを持つカミーユ」を十分意識しているように見えたが・・・。
二郎の声を担当した庵野秀明は俳優でも声優でもない言わば素人なのだが、宮崎駿はいかにも声優らしいしゃべり口を嫌って、敢えてこの人を充てたと聞いたが、半分は成功しているが、半分は駄目。プロの中でひとりだけそうでないと、やはり気になって仕方ない。まあ、後半はこちらの耳が慣れて来て徐々に違和感は薄れはしたが。
監督自身、初めて自分の作品を観て泣いたと語ったらしいけど、ウルウルするシーンはあったが、大泣きはしなかったなぁ。感じ方の違いだから仕方ない。それと、アニメは何も映画館へ脚を運んで、大型画面で観る必要はない。寧ろ小さい画面の方がいいと思うね。多分、アニメを映画館で観たのはこれが初めて(幼少期は別)だが、今後、映画館にアニメを見に来ることは二度とないだろう。
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