130727 今年の、二期会21主催のこのシリーズは第3弾「ラ・ボエーム」で打ち止め。
毎回感心するのだが、低予算で本格オペラをやってしまおうという企画力が、まず素晴らしい。当然、群衆が登場するようなところはカットせざるを得ないが⬆のように、大事なところはあらかた盛り込んでいるのだから凄い!
それに、舞台にもお金はかけられないから、様々な工夫を凝らしているが、今回の舞台もスッキリした小道具を実にうまく使っていることが分かる。
それに出演者もちゃんとバランスをしっかり考慮して、プロデューサーの松本宰二さんが厳選されているなと感じた。
ミミの盛田麻央さん、なんとなくフランスの香りのする、ちょっと華奢なミミを熱演、第4幕で観衆の涙腺を大いに刺激することに成功。
ムゼッタの見角悠代(ミカド・ハルヨ)さん、あでやかな御姿が、ぴったりこの役にはまっている。歌唱も演技も、さすがに見事でした。
ロドルフォの岡本泰寛さん、誠に軽やかリリコ・レッジェーロ、ぴったり合いますね。いかにも優しい、人の良さそうなロドロフォでした。
マルチェッロ、ショナール、コッリーネたちもそれぞれの個性を存分に発揮されての大熱演でした。おつかれさま!
字幕がない代わりに、松本宰二さんが、開幕前に登場して、細かな解説をしてくれるのだが、これがまた毎回面白い趣向を凝らしている。歌手としてでなく、役としての自己紹介や、第1幕のさわりを二人に演じさせながら、メロディーがどういう動作を示しているのか、というような細部まで説明してくれて、大いに参考になった。
終演後、出演者がすぐロビーに出て来られたので、撮影させてもらった。
見角悠代さん。ムゼッタが黒い衣装というのは、比較的珍しいように感じたが、この方が着れば、なんでもあでやかだ。
ミミの盛田麻央さんと、応援に駆けつけた二期会ソプラノの新星、三井清夏さん。
(画像掲載については、ご本人たちの了解をいただいています)
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