130917 原題もEND OF WATCH [脚・監]デイビッド・エアー [出]ジェイク・ギレンホール、マイケル・ペーニャ、他
⬆マイケル・ペーニャが持っている自動小銃はおなじみのAK47だが、もちろん特別仕様で、挙動不審男の車内で発見したもの。ド派手な細工がしてあるので、AKリベラーチェなどと仲間とふざけて呼んでいた。
LAPDの話。となれば、「L.A.コンフィデンシャル」やら「クラッシュ」がすぐ思い浮かぶが、どちらかと言えば「クラッシュ」の路線かな。ギレンホールとペーニャが組んでパトロール中に様々な事件に遭遇し、その都度決死の大活躍、そして悲劇的な最後という幕切れで、ハリウッド製にしては、些か後味が悪い。ただ、それを何とか払拭しようと思ったか、少し遡って二人が例によって車中で散々馬鹿話をするシーンで終わらせているが、何となく無理矢理という印象。
この作品、二人の車中会話シーンが相当出て来るが、軽口も二人の即興演技に任せたというから、確かに自然で面白い。
途中まで見ていて、余り盛り上がらないから、こりゃ選択を間違えたかと思い始めたら、中盤からジワリと展開が見え始めると、後は終盤に向けて一気呵成へと、息詰まるようなシーンの連続で、こりゃめっけもんの作品。
⬆ギレンホールが持っているこの拳銃、見るからにゴツゴツしている特殊ガンで、下部には暗闇でも相手も見えるよう、ライトも仕込んである。いつ相手が攻撃してくるか分からないから、いかなる場合も警戒心を緩めてはいけないのだ。
L.A.でも彼らが担当するサウス・セントラル地区は黒人系とヒスパニック系が抗争を繰り返す、もっとも物騒なところだけに、殉職する警察官が出るのも不思議ではない。この作品も実話に基づいて作られた作品。エンドロールの後に、彼らこの地区を命をかけて守るLAPDに捧ぐという字幕が流れる。
因に、END OF WATCHとは、日々の巡回の終了を意味すると同時に、殉職した日も意味するとか。まさに両方が意図された作品だ。
ジェイク・ギレンホールはつい先日見た「ヒステリア」に出演したマギー・ギレンホールの弟だが、映画人一家に生まれているから、若い頃から当然のようにこの世界に見を投じている。GYLLENHAALというから北欧かオランダかと踏んでいたら、やはり先祖はスェーデンの名門だとか。
Michael Peñaも綴りで分かるようにヒスパニック。メキシコ出身。「クラッシュ」でもマイナーながら重要な役を演じたが、この種の作品では、なくてはならない俳優になりつつあるようだ。そう言えば「L.A.ギャングストーリー」や「ワールド・トレードセンター」でも似たような役を演じていた。
#75 画像はIMdb及びALLCINEMA on lineから。