150522 このところ、偶然だが、連続で北欧作品を見ている。この作品はデンマーク製。原題はEN CHANCE TILというデンマーク語、英語タイトルはA SECOND CHANCE 原案・監督はスサンネ・ビア。現在55歳。原案、脚本、監督、製作で、すでに8本の長編に関わっていて、うち7本は日本公開作品。なかなか腕っ節の強い、男性的な作り方。
善良な刑事、アンドレアスは、若妻アナと生後間もない一人息子アレクサンダーと、湖畔の洒落た家で幸せな生活を満喫している。
ある日、通報を受けて駆けつけた先は麻薬常習犯夫婦の家。DVの亭主に痛めつけられる女房、しかもトイレを覗くと、乳幼児が糞尿みみれで放置されている。法の壁で、この子を保護できない虚しさに打ちのめされるアンドレアス。
一方、毎晩夜泣きが激しいアレクサンダーに手を焼く夫婦に微妙な変化が。次第にノイローゼ気味になっていくアナ、それに気づかないアンドレアス。ある夜、あまりに静かに寝ている我が子をいぶかるアナ、そしてここから悲劇が幕を開ける。
既に息をしない息子を警察に通報しようとするアンドレアスを遮り、アレクサンダーと引き離されるなら、自殺するとアンドレアスに迫るアナ。追い詰められたアンドレアスが取った行動とは・・・
⬆︎邦題はこのシーンをイメージしてつけられことは明白。
小気味よいテンポで展開していく驚愕のドラマ、最後にさらに一捻りあるかと期待したが・・・それでも見せ場を要所要所に配して、見事な作品に仕上がってたと思う。こんな作品を単館上映は、実にもったいない。
#34 画像はALLCINEMA on lineから。