150621
--------------- アンコール ----------------
グリーグ 二つの悲しい旋律
自由席ゆえ、結構早めに会場到着。1階前方寄り、左手に席を確保。後半のオケは後ろの席で聞きたかったが、このヴァイオリニストをそばで聞きたいと思って、かなり前に陣取った。
チャイコフスキーのV協は、無難に演奏していた。技巧的にはなんら問題ないし、お上手なのだが、音色がもう少しツヤが欲しいというか、ややくすんで聞こえてしまったのは、何故だろう。かなり近くで聞いていて、これだと、3階席までしっかり届いていたのかいささか疑問符。
黒岩英臣氏、途中で10年ほど修道士という経験を持つ異色のマエストロ。登壇するや指揮台に予め準備していた黒いヘアバンドを巻いて演奏。こういうマエストロは初めて見た。長めの頭髪が邪魔なのか、もしかしたら、他の意味があるのか、よくわからない。
ドボ8はその後の9番「新世界より」に比べると圧倒的に聞く機会が少ない。8番は1890年の作品で、プラハから南西50kmにあるヴィソカー村の別荘で、その大部分が作曲されたのだが、ロンドンの出版社から世に出たので、「ロンドン」と呼ばれることがあるらしい。曲想的にはロンドンとは何の関係もないようだ。
一方、9番は、1893〜1895のアメリカ時代に作曲され、ふんだんにアメリカを意識した曲想に満ちていて、1番違いながら、えらい違う印象を与える。
かわさき市民オーケストラ2015、今回の幹事オケは高津市民オーケストラ。きびきび溌剌とした演奏で、技術的にもかなり高い水準にあることを感じた。
アンコールにマエストロが選んだ曲は、多分初めて聴いたと思うのだが、優美で、しっとりと心に残る名曲である。
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