151025 さすが芸術の秋にふさわしく、さまざまな展覧会が次々に開催されているが、間もなくゴーギャンとポン=タヴァンの仲間による展覧会が開催されることになり、美術愛好家には嬉しい限りだ。
開催概要は、上のチラシに描かれている通りだが、会期は今月29日から12月20日まで。汐留のパナソニックビル4階にある美術館。そして、その中身については、主催者の説明を引用した方が早いだろう。
ポン=タヴァンとは、フランスの北西に位置するブルターニュ半島の小さな村の地名。1886年、パリを離れたゴーギャンは初めてこの小村に滞在し、壮大な自然と明るい光、そして現地の人々に連綿と受け継がれる古い伝統文化に魅せられ、以降、何度も作品制作のために赴いている。
この地でゴーギャンはエミール・ベルナールらと、「印象派」を超える新しい絵画を追求し「総合主義」を見出し、さらに若き画家ポール・セリュジエへのゴーギャンの指導はモーリス・ドニを中心とした「ナビ派」の結成に繋がった。
本展では、日本初公開作品を多数含む、ブルターニュ地方のカンペール美術館とブレスト美術館、そしてデンマークのニイ・カールスべルグ・グリプトテク美術館などから出品されるゴーギャンを核としたポン=タヴァンの画家たちの作品73点を展示。また、ゴーギャン作品も6点が日本初公開となる。
ということで、ゴーギャンの作品は過去何度となく、いろんな展覧会で見る機会があったが、今回のようなくくりでポン=タヴァンの画家仲間の作品と一緒に見られることはなかっただけに、この貴重なチャンスは絶対逃したくない。
本作に展示はないが、ゴーギャンがポン=タヴァンで描いた作品には、
La Belle Angele (オルセー美術館)
⬆︎Pont-Avenで、ブルターニュの民族衣装を着て踊る少女たち(ワシントン美術館)
ところで、ポン=タヴァン、フランスに行くたびに、何度かここへ行こうと計画するのだが、アクセスがあまり良くないこともあり、その都度挫折し、今だに実現に至っていない。
パリからだと、鉄道でカンペールまで行って、あとはタクシーか何か利用するしかないみたいだ。
ポン=タヴァンを上空から眺めると、それなりに人家もあるが、街の一部を貫くアヴァン川の存在がやはり特徴的だ。ゴーギャンの時代は、もちろんこれほど開けてはいなかったろうし、その辺は想像を逞しくするしかない。やはり、こうして地図や空撮を見ていると、俄然再トライしたくなってくる。⬇︎街の中を水が流れる風情はやはり素晴らしい。
何はともあれ、早いとこ、本展を見に行こう!