160420 好天の中、新宿の損保ジャパン・日本興亜ビルの最上階にある東郷青児美術館まで足を運んだ。先日、本展の予告をしたが、16日から開催となったので、早速出かけた次第。詳細は本展のホームページを参照。
1850-1920の70年間、それもフランスに限定されているが、それでも100点を超える風景画が一堂に会するのは壮観である。それに、ホームページの作品リストにあるように、ほとんどが個人所蔵であるから、普段は滅多にお目にかかれない貴重な作品群ということになる。
美術館所蔵のものも、大半がポントワーズにあるカミーユ・ピサロ美術館のようなマイナーな美術館からのもので、愚亭も実際に見たはずのものは、わずかにパリ市立近代美術館所蔵のマチスと、山梨県立美術館所蔵の2点のみ。それも、昔のことで記憶にないから、すべてが初めて見る作品というわけで、まことに貴重な機会となった。
構成は、
第1章 戸外制作の画家たち
第2章 印象派の画家たちと同世代の風景画
第3章 ポスト印象主義と20世紀前衛芸術への試み
樹木が主人公の絵となれば、どちらかというとやや地味な存在であり、一般的には、足ばやに通り過ぎられてしまう気配があるが、こうして樹木をテーマにした作品だけの展示であれば、一点一点、丹念に見ることになり、こうした”地味”な作品が持つ独特の味わいに触れられたのは何よりの収穫だった。それでも、ロイスダールやホッベマのいない一抹の寂しさも。
会期は6月26日まで。