171122 記者・ブロガー対象の内覧会へ。
受付でこんな立派なカタログをいただいた。
デンマーク・デザインと言われても、日常的に意識していることはほとんどない。日本人からすれば、北欧デザインと、なんだかあの辺を一括りにしている人が多いのではないか。自分もその一人だ。スェーデンのデザインとどう違う?と自問しても答えは出てこない。
そんな人も多いだろうと思ったか、今回の企画、これでもかとデンマークのデザインの粋を集めたような展示会になっていた。冒頭、在日デンマーク大使館公使参事官であるマーティン・ミケルセン氏⬇︎の挨拶の中でも触れていたことだが、日本のデザインにも共通するものが少なくないというのは、確かにその通りだと思う。
徹底的に無駄を削ぎ落とした、洗練されたスタイリッシュな作品で埋め尽くされた会場であった。「あー、そうそうこれもデンマーク製だった!」と思わせるもの、少なからず。
⬇︎続いて、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館主任学芸員 江川 均氏が作品の解説に移る。
Arnold Klog(アーノル・クローウ)の鉢やカップ&ソーサー
Pietro Krohn(ピートロ・クローン)のソース入れ、胡椒入れ、塩入れなど
スセデ・ホルデンの花瓶、ビング オーグレンダールの花瓶
フィン・ユールのソファ
日本でも一斉を風靡した観があるバング・オルフセンのステレオセット
面白い逸話だ。
ベアナ・パントンのパントンチェア。今見ればさほどでもないかも知れないが、当時(1960−70)としては、ものすごく斬新だったはず。
コンプロト・ディサインの椅子、リトル・ノーバディ。ペットボトルのリサイクル素材。
照明器具もひっくるめていかにもこれぞデンマークという感じの室内。
アーネ・ヤコブセンのアント・チェア。背と座面一体型で、脚が細い金属製が特徴。
大きな物入れが前方に付いた自転車。後ろの写真にあるような子供を乗せられる仕様の自転車も北欧ならではの発想かも。
自転車のまで説明する学芸員の江川氏。あくまで堅牢で実用一点張りの印象もあるが、デザイン性にも優れているのがデンマークものだ。
そうそう、これを忘れてはいけません。世界中の子供も大人も夢中になったLEGO!
いや、あれもこれもデンマークって、なかなか日頃意識しないから、こんな機会でもないと忘れます。そんな意味で、それを認識させてくれる素晴らしい展覧会でした。
なお、これらの写真は主催者から特別な許可を得て撮影したものです。東京会場の会期は12月27日まで。その後、山口県立美術館で来年2月24日から4月8日まで。本展の詳細は➡︎ http://www.sjnk-museum.org/