171124 訃報をこのブログに載せた記憶がないのだが、今回はあまりに衝撃的で、数行だけ記したくなった。
職場の同期生で、最年長。長くスペイン暮らしをして、最近、帰国。もともと海が好きな男だから、湘南に居を構え、ついで伊豆へ転居。なぜか独身。常に物静か。
政治、経済、社会、芸術一般、歴史、車、ヨット、スポーツ全般と幅広い分野に通暁。特にサッカーは話し出すと止まらない。自身、高校球児であったことは、最近まで知らなかった。酒は一切嗜まず、部類のコーヒー好き。
スペイン時代に天正遣欧少年使節団に特別深い興味を抱き、使節団が彼の住んでいたアリカンテにも足跡を記していたことについて、地元の歴史家から新たな情報を得たと、日本帰国後もわざわざそのためだけにアリカンテまで往復するほどの熱の入れ方であった。
11月21日も、いつものように歩いて十数分のいきつけの温泉へ。寒いところから、いきなり温泉へ直行だから、血圧の乱高下が始まっていることに本人は気づいていない。周囲に客はいても、湯船はいくつかあったらしく、生憎、彼のいた41℃の湯船に人はいなかった。
心臓か脳か、一撃を喰らい一瞬何が起きたか分からないまま・・・ブクブク。別の湯船の客が近づいて来て初めて発見、大騒ぎという顛末だったのか、これはすぐ下の妹さんから知り得た情報から、愚亭の勝手な想像だが。死因は溺水(不整脈)
思えば、アリカンテの家も訪ねたけど、それから数年後、フィレンツェで待ち合わせをして彼の車で晩秋の中部イタリアを10日間ほどドライブしたことが一番の思い出だ。数行のつもりが、存外長くなってしまった。
合掌
p.s. 後日、近親葬ということだが、死顔があまりにきれいで、生きているようだから是非会ってほしいという妹さんからの連絡で斎場にお邪魔した。確かに、今にも起き出してきそうな顔で、思わず呼びかけてしまった。