ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」

200218 LES TRADUCTEURS 仏・ベルギー合作 105分 監督:レジ・ロワンサール(「タイピスト」2012)

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例のダ・ヴィンチ・コードダン・ブラウンが「インフェルノ」を出版する際に、各国語の翻訳家たちを一堂に集めて缶詰にしたことをヒントにして作ったとか。結構、よくできたミステリー!

典型的な拝金主義者の出版社を経営するエリック(ランベール・ウィルソン)が缶詰方式の同時翻訳作戦を仕掛けるわけだが、しばらくしてネット上で脅迫されることになり、9人の中に犯人がいると睨んで、次第に犯人探しの手口が凶暴化していく。対抗上、9人も協力して立ち向かうのだが、その過程で、英仏語しかできないエリックの分からない言語を駆使する場面が興味ふかい。

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パリ郊外の立派なシャトーにある堅牢な地下空間が翻訳作業と彼らの居住空間。

意外なところに真犯人がいることが分かるのはかなり終盤に近いところだが、ある程度、見ていると目星は着き始める。しかし、犯人の意図がエリックに対する報復というのだが・・・。

前半は結構ダレて、ちょっと眠くなったりもするが、後半、それをカバーしてお釣りがくるほど急展開で一気に面白くなる。なかなか洒落たミステリーである。

オルガ・キュリレンコはメインの役割がないわりに存在感たっぷり。リッカルド・スカマルチョは案外つまらない役どころで、ちょっとかわいそう。

#5 画像はIMBdから