ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ルパン」パート2

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英仏海峡に面する保養地、エトルタでアサン(オマール・シー)の息子が誘拐されたところからパート2は始まります。アサンの少年期がフラッシュバックでひんぱんに登場します。ちょっと多すぎかも。なんども捕まりそうになりながら、そこは頭脳プレイで巧みに欺くところが本作の見どころの一つになっているので、そこは結構楽しめます。

アサンの父親をはめた張本人、今は富豪に大がつくほど肥大化したペレグリニ、彼に籠絡されている警察幹部と内務大臣、こうした汚職にまみれた高官と、もちろんペレグリニ本人に天誅をくらわすことだけに的を絞り、天才的な頭脳を持つ少年期からの相棒と徹底的に策を練り、見事なまでにこれを完遂していくところが、実にワクワクドキドキします。

しかも最後の舞台は、パリ中心地にあるシャトレ劇場で、ペレグリニ父娘(娘はちなみにアサンとは今や恋仲で、父親が犯した重罪を知らされアサンの味方になっています)が主催する音楽会の最中に大団円を迎えます。しかも、演奏曲目が愚亭の大好きな「新世界より」ではありませんか。いやあ、おしゃれでしたねぇ。

話の展開としては、それほどのものではありませんが、パリの街並みがふんだんに出てきたり、エトルタやノルマンディーの田園風景などが登場したり、そうした付随的な要素もたっぷり楽しめる作品でした。パート3も間もなく配信されそうで、今から楽しみです。