220309 WINTER ON FIRE:UKLAINE'S FIGHT FOR FREEDOM ウクライナ、英、米合作 2015年、監督:エフゲニー・アフィネフスキー、1時間42分 アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞候補作品
ネトフリでタイムリーに配信したので、さっそく視聴しました。人間はいつまでこんなこと、やってんだろう、というのが第一印象。
これは2013末から2014年2月末までの92日間の記録をまとめたもの。自由を求める国民に対し、暴力で対抗する時の大統領、ヤヌコーヴィチ!今、プーチンの頭にあるのは、ゼレンスキーの代わりにこの人物で傀儡政権を作ろうと模索しているらしいことです。それが分かっているだけに見ていて恐ろしくなります。
私腹を肥やし、贅の限りを尽くしたこの人物をプーチンはロシアに亡命させ匿っているのです。国民が文字通り命を賭けて勝ち取った自由と平和を、世界は今、見捨てるのでしょうかね。丸腰の国民を鉄の棒で叩きのめし、ゴム弾からやがて実弾で数百人を殺傷した地獄絵図、最近ではミャンマーの大都市、ヤンゴンでも似たような光景を見たはずです。
世界中に配信されているのですから、みんな知っているのです、腐敗した権力者がなにをやらかしたのか。権力者の手先になっている秘密警察ベルクト(さながらナチスのゲシュタポ)や、さらには収監中だった殺人犯などを言い含めて解放し、無抵抗な同胞を攻撃するよう仕向けたというから、どこまで悪辣だったのか。
思い出すのは、圧政に苦しんだルーマニア人が時の大統領チャオシェスク相手にまずは小都市、ティミショアラで反政府デモを繰り返し、やがてそれが燎原の火の如く瞬く間に首都ブカレストへ。そしてあっという間にチャオシェスク夫妻は処刑されました。
ああいううねりを今のロシア人に期待するのは無理でしょうが、この狂人を止めるのはもはやロシア自身でしかないですからね。
ほんとに歴史は繰り返すし、人間というのは歴史から学ばないんですねぇ。