ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ビリーブ 未来への大逆転」@Amazon Prime Video

220811  ON THE BASIS OF SEX(性差に由来)米 2018  120分 監督:ミミ・レダ

最近亡くなった元米最高裁判事、RGBことルース・ベイダー・ギンスバーグの自伝的作品。上の日本語のポスターに書かれている通りで、ジェンダー差別に当時としては到底勝ち目がないと周囲から諌められたのに、敢然と立ち向かってついに勝訴するという歴史的偉業を成し遂げた女性弁護士の活躍ぶりを描きます。

ある種、法廷ドラマでもあり、論点をしっかり頭に入れながら見れば、終盤の彼女のがんばりぶりに感動します。主役のイギリス人女優、フェリシティー・ジョーンズの演技が見ものです。久しぶりに見たキャシー・ベイツ、さすがに歳をとりました。74ですから、当然なんですけどね。

いつものことながら、当時の車種が大量に出てくることに驚きます。よほど大事に保管しているようです。タイプライターも最初の方ではアンダーウッド/オリヴェッティ製のモデルが、後半にはIMBのボール式のタイプライターが登場しています。あのタイプはリアルタイムで経験していますが、おどろきのシロモノでした。

そのIMB最新のタイプライターでルースのために資料作りをしていた秘書が、「あのお・・・いいですか一つ?SEXという単語ばかり打っていて、おかしくなりそうでした。口はばったいようですが、GENDER(社会的・心理的な性別)というふうに置き換えたらどうなんでしょうか?」と。いい逸話です。

原題より邦題の方がよさそうですが、believeは動詞で、名詞で使うならbelief、ビリーフだと思うのですが、敢えて動詞のままにしたんですかね。