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ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

ブリューゲル「バベルの塔」展

170419

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例によって、高齢者無料日の有効活用で、上野へ。前評判上々の展覧会だから、混雑を予想し、30分待ちを覚悟で、本まで持って行ったが、拍子抜けするほど、待ち時間ゼロで入館!!尤も、今回は超目玉のブリューゲルの「バベル」を除けば、あとはヒエロニムス・ボスの小ぶりの作品が数点程度で、それほど高齢者を惹きつけるほどの作品がなかったことによるのかも知れない。

ブリューゲルのバベルは、現存するものでは、ロッテルダムにあるボイマンス美術館所蔵の本作と、もう一点はウィーンの美術史美術館所蔵のものがある。下図のようにかなり図柄が異なる。

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実物は60 x 75cmと、思っていたほど大きなものではなかった。その中に、驚くほど細密な描写が含まれており、大変凝った展示の仕方で、細部がよく理解でした。この絵を展示してある2階に上がると、なんと40倍に引き伸ばし、これを湾曲したボードに貼り付けて展示。さらに、解像度の極めて高い写真技術で3倍のレプリカを展示してくれ、さらには、3D映像で、克明に紹介してくれるなど、この辺り、学芸員の苦労が偲ばれる。

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暗喩に富んだ作品。ボスらしい奇妙奇天烈なものが細々と描きこまれている。

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なお、本展では、ブリューゲル1世というふうに表記されているが、これまで一般にはブリューゲル(父)とか(老)と表記されていた。ピーテル・ブリューゲルには二人の男の子がいて、長男が父と同じピーテル、次男がヤンで、どちらも画家となるが、長男が5歳、次男が1歳の時に父親が没しているので、父から直接手ほどきを受けたわけではないのははっきりしている。

さらに、次男ヤンの子供もヤンと称し、同じく画家となっているため、まことに紛らわしいことに。