171230 姉に勧められて、上野まで見に行ったのがこれ。
詳細はPRESS RELEASEに譲るとして、⬇︎いきなりこれにはびっくり!
小森隼人の作品だが、こうした題材を世に広く知らしめたフランドル派の細密静物画顔負けの作品で、右手厚手カーペット(?)の質感に至っては、かのフェルメールも脱帽しそうな出来栄え。
この古い家具や錫製のポット、ロイヤルコペンハーゲン風の陶器などの質感の圧倒的な迫力にはほんとに驚かされる。
ちなみに、これは1630年代の代表的な細密静物画、ウィレム・クラース・ヘダの「鍍金した酒杯のある静物」
この人は徹底的にこうした当時を彷彿とさせるような静物画にこだわっているようだ。一方、こちら
どちらかと言えば、女性的な優しい感覚で迫るのが塩谷亮。
いずれも、写真を使って制作しているが、写真を超えているところに真価があるのか。光源なども自由に変化させて、写真よりさらに真に迫ろうということだろう。
反対側の画室に回ると、写実でもかなり趣の異なる世界が。
工場跡地のような作品ばかり描いた橋本大輔
核戦争の果ての都会の風景とでも言おうか。廃墟ばかり描いた元田久治。東京ドームと脇に立つ東京ドーム・ホテル。
東京駅だけ残して、手前の丸ビルなどは跡形もない。
こちらは渋谷の俯瞰図。左手前は銀座線。中央を横切るのが山手線。奥に109ビルが見える。なんとも恐ろしい風景だ。
地下3階の反対側の画室では、「近代の写実展」が無料で同時開催されていた。(上記PRESS RELEASE参照)超細密な世界を凝視してきた目には、こういう普通の絵画を見るとなぜかホッとする安らぎを感じた。
時間と体力が残されていれば、⬆︎ここにも寄ろうかと思っていたが、今日から閉館。また文化会館の向こう側の上野の森美術館の「怖い絵」展は、来るときにチラッと見えたが、長蛇の列だったから、もとより最初から行くつもりはない。