130619
アメリカはメリーランド州在住のファインバーグ夫妻(⬇)が一代で蒐集した江戸絵画中心の日本美術が江戸東京博物館で公開されている。昨日は高齢者無料の日なので、昼、夜とスケジュールが入っていたので珍しく午前中から出動、その甲斐あって、素晴らしい江戸絵画の一端に触れることができた。
尾形光琳、酒井抱一らの琳派、池大雅、与謝蕪村、谷文晁らの文人画、円山応挙、呉春らの円山四条派、伊藤若冲、曽我蕭白らの奇想派、そして菱川師宣、葛飾北斎らの浮世絵など、内容は実に多彩。
展示構成は、
第1章 日本美のふるさと 琳派
第2章 中国文化へのあこがれ 文人画
第3章 写生と装飾の融合 円山四条派
第4章 大胆な発想と型破りな造形 奇想派
第5章 都市生活の美化、理想化 浮世絵
となっていて、約90点が展示されていた。当然、場内は年寄りばかりで、若い人がほとんどいなかったのが寂しい限り。
それにしても、個人でこれだけ貴重な遺産をかくも多数集めてしまう、その底力に脱帽である。先日、NHKの日曜美術館で紹介されていたが、若き日、たまたまみかけた若冲に心を奪われ、その後の人生が変わってしまったジョー・プライスといい、スケールの大きなコレクターが多いことに驚く。同時に海外に流出した貴重な日本古美術の多さにも。
⬆ジョー・プライスとエツコ夫人