130719
こまつ座の旗揚げ公演として井上ひさしが書き下ろした戯曲ということで、同座の100回記念公演としてこの戯曲が取り上げられたのはうなづける。
今回はこの顔ぶれだから、アッという間に売り切れで、この日も超満員。出演者経由で入手したチケットゆえか、5列目の中央に陣取れてハッピーであった。5月にひかりえのシアターオーブ(「ノートルダム・ドゥ・パリ」)で見かけた小泉元総理、この日も観劇に来られていたが、余程観劇がお好きなようだ。
ところで、この劇場、初めて利用したが、見やすい座席はいいとして、ロビーが相当手狭で、開演15分前に行ったら、大混雑。しかも中央部にあるベンチでは、お弁当を使う人などもいて、いやはやえらいごった返しぶりだ。
さて、主演のキョンキョン、毎朝「あまちゃん」で見ているが、テレビとはいささか勝手が違うようで、二度もセリフはかむし、それに発声がどうしてもうわずって聴きづらい。他の5人は舞台は慣れたもので、特に幽霊役の若村麻由美は抜群の存在感、見ていて安心していられた。余裕の演技である。
他に一葉の母親役、三田和代の上手さが光った。宝塚出身の愛華みれ、168cmの上背と歌の上手さで存在感。久しぶりにお芝居で大笑いの連続だった。それにしても、アッと驚くようなきわどいセリフも飛び出したが、聞き違いだったかなァ。
全員女性という配役も珍しいが、樋口一葉と言う、どちらかと言うと地味な人物を取り上げて、コミカルなお芝居にしてしまう原作の井上ひさしと、演出の栗山民也には脱帽。