140625 今や恒例の二期会週間、第3夜は「〜日本人として初めて世界に羽ばたいたプリマドンナの半生〜」と副題のついたオペラ朗読劇。今年は三浦環生誕130周年であることに想を得た企画。芸術監督はバリトンの多田羅迪夫、脚本・演出はサルスエラの専門家でもある桜田ゆみ。
出演は、ソプラノ:大山亜希子、同じく嘉目真木子、メゾソプラノ:岩田真奈、テノール:古橋郷平、バリトン:多田羅迪夫
朗読劇とあるので、どのように進行するか興味津津であった。舞台左手にピアノ(今回も朴令鈴さん、見事な伴奏でした!)はいいとして、手前に脚本・演出の桜田さんが陣取り、時に講談師よろしく名調子で語り始める。
一方歌手たちも歌だけでなく、語りも担当。特にフィレンツェ留学から帰国したばかりの嘉目さんはチャーミング過ぎる三浦環を熱演。
第2幕は、一転、ベテランの大山亜希子さんが蝶々さんになって、マダム・バタフライのハイライトを、若手イケメン歌手、古橋郷平クン(187cm!)と力演。大喝采を浴びていた。
シャープレスも演じた多田羅迪夫さんは、さすが余裕たっぷりの名演。ひょうきんな寸劇(ジャコモ・プッチーニ役)も好評だったが、「菩提樹」は、往年のゲルハルト・ヒッシュやハンス・ホッターを彷彿とさせる名唱(古いねぇ、例えが!)
全員による締めの「主よ、人の望みの喜びよ!」は、ジーンと来るような素晴らしさ。余韻を残しながらホールを跡にした。
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