ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「神様の思し召し」

160901 原題:Se Dio Vuole 伊 88分 脚本・監督:エドアルド・ファルコーネ(48)

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久しぶりにバカバカしいほどイタリア的な喜劇に出会い、大いに笑えた。

自分を神の手の男と思い込んでいる(でも神の存在は否定する)心臓外科医トンマーゾ(マルコ・ジャリーニ)は、医学部に通う長男が当然将来は自分の後を継ぐと思っていると、突如、神学の道を極めるとカミングアウトするから、さァ大変!

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⬆︎自分はゲイと告白すると思い、神妙に身構える家族の前で、彼が告げたのは・・・

誰かに洗脳されたに違いないと見るトンマーゾは、ある夜、外出する息子を尾行。息子が嬉々として参加している集会場で見たのは、熱弁を振るう胡散臭そうな神父ピエトロ(アレッサンドロ・ガスマン)であった。

失業者になりすまして、ピエトロに近づくと、実は神父が前科者だったりと、思いもよらぬ事実が次々に判明、気がついてみるといつしか二人は親友に。

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息子も医学の道に戻り、万事めでたしと思ったら・・・・

出会った時から、互いに相手を下に見て、探り合いながら、距離を縮めていく過程を、実に丁寧に、しかもおかしく描いているところが、この映画の一番の見せ場だろう。

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また、トンマーゾ周辺の人物たち、自分に存在価値がないと思い込んで、政治活動にのめり込む妻(ラウラ・モランテ)、不動産業で適当に稼いでいるいい加減な亭主を持つ娘、一家のことなら何でも知っていると思われている住み込みのお手伝いクセニア(インカの子孫?)・・・など枝葉の部分も無難に作り込んでいる。ファルコーネは本作が初監督作品とは思えぬ手腕を発揮している。

#67 画像はIMdb、およびALLCINEMA on lineから