160501 108分
最近も「母へ、」で改めてたっぷりその魅力を堪能したマルゲリータ・ブイと、依然本国イタリアでは絶大な人気を誇るサブリーナ・フェリッリが共演するというだけでも、垂涎の作品!迷わずチケットを買っていた。
やや変わったテーマだが、期待通り、十分楽しめるオシャレな作品。マリーナがストレートにレズビアンなのに対して、フェデリーカの方は息子(これがまたえらく物分かりのいい息子で、彼女にはなくてはならぬ相談相手でもある)もいるし、ふと男と親しくなったりもするから、5年も一緒に暮らしていながら、関係が突如ギクシャクする。
二人の心に隙間風が吹くのだが、修復しようとする精神状態が、微妙にずれてしまい、見ている側は時にじれったくなったり・・・ま、結局収まるべきところへ収まるのだが、二人の大女優の絶妙の間合いが観る者を引きつけてやまない。
監督のマリア・ソーレ・トニャッツィは、1990年、68歳で没した偉大な喜劇俳優、ウーゴ・トニャッツィと、ピエトロ・ジェルミ監督の「わらの男」(1957)に出演した女優フランカ・ベットーヤを両親に持つ根っからの映画人。
父ウーゴが出演した傑作「Mr. レディ、Mr.マダム」(LA CAGE AU FOLLES)はホモの夫婦を扱ったのに対し、喜劇ではないが、娘のマリアはその女性版に挑戦した形だ。彼女の中では常にこの作品を意識していたと、⬇︎終映後のトークセッションで話していた。
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