160430 原題:QUO VADO (無論、QUO VADISから)ちなみに邦題は仮題で、もし正式に輸入することになれば、違った邦題になるかもしれない。
今、イタリアでもっとも人気のある喜劇俳優、Checco Zalone(ケッコ・ザローネ)の原案及び主演。映画の中でもケッコ・ザローネで通している。
現代日本にも共通する内容だが、もちろんそこはイタリア式だから、どぎつい笑いを含ませながら、痛烈にお上のやり方を批判している。イタリア人に受けるわけだ。ただ、笑いの種類が少しばかり違うから、おそらくイタリアの映画館なら、大笑いの連続になったに違いない。イタリア映画に限らないが、こういうお笑い作品の字幕の作り方は、一番大変だろう。
終演後、本来であればケッコ自身が登場するはずだったのだが、都合で来日は取りやめ、代理で、プロデューサーのPietro Valsecchiなる人物が登場、撮影の苦労話などを披露したが、白けるね。このことだけでも、イタリアが日本での映画祭への情熱など、とっくに失っている証しだろう。
ちなみに、間もなく開催予定のフランス映画祭は、毎年大物を団長格で送ってくるが、今年はあのイザベル・ユペールの来日が決まっている。少しはフランスを見習って欲しいと、思わざるを得ない。
今年のイタリア映画祭は新作12本、旧作2本(「若者のすべて」、「特別な一日」)という構成。事前に厳選して4本に絞ってチケットを買ったのだが、残念ながら、前半の2本はどちらも凡作。残る2本に期待するしかない。
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