ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

国際芸術連盟音楽賞受賞コンサート@伝承ホール(渋谷)

170718

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この音楽団体、昨年末の第九の合唱団で杉並公会堂の舞台に立った時の後援団体であることを思い出した。(主催は指揮者自身)そこの音楽賞を受賞されたお二人の記念コンサート。

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ピアニストの栗原ひろみは初めて聴かせていただいたが、華奢なお姿からは想像がつかないようなダイナミックな響きが身上なのか、スケールの大きな演奏を披露された。

声楽家星 由佳子は、すでにここに何度か登場しているので、改めての紹介は不要だろうが、今回もそれぞれジャンルの異なる楽曲に挑戦、すでにどれも自分のものにしているであろう、確固たる自信が伺えた。

前にも書いたが、どのようなプログラム構成にするか、演奏会には実に悩ましいところだろう。主催者側の希望もあるだろうし、自分の意に沿わない構成は回避したい、かと言って、自分の歌いたい曲オンパレードでは、聞く側はどうなるんだろう、etc. 

多くの聴衆にとって馴染みの楽曲は少数だったが、結果は、大変意欲的な構成になったと思う。常に偏らず、今回もスペイン、日本、ドイツ、ロシアという、まことにチャレンジングな内容で、太く、低く響く超低音から、ソプラノばりの輝かしい高音まで、存分に響かせ、大喝采を浴びた。

前半は、黒基調のシックなドレス、一転、後半は自らどこかで探したらしい和服風のコスチュームで、色合いも今の季節にふさわしいアクアマリーン基調のもので、これが伝承館という和風の舞台によく映えていた。

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フォアイエにある千住 博の大作の前で。滝の背景に涼しげな衣装がよく映っている。

#32 (文中敬称略)