ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

フランスオペラ「サンドリオン」を初鑑賞@杉並公会堂(小)

230905

応援しているメゾ・ソプラノの星由佳子さん登場とあって残暑厳しき中、荻窪を目指しました。

このオペラ、初見です。ま、だいたいフランスのオペラの公演自体、多くはないので、無理からぬところかと。イタリア大好き人間を自認している身、やはりというか、作品全体から受ける感動はやや薄めというのが正直なところ。

シンデレラの原作はフランス人のシャルル・ペローの手になるものですから、フランス人が作曲するのは、至極順当なところ。マスネーさんも、ロッシーニ、なにする者ぞ、ときっと思ってたに違いありません。

ま、ここから先は個人の好みの世界ですから、黙りますが、そんな中、演奏そのものは限られた条件の中で実に立派でした。役者陣もフランス語で全編通したわけでそれだけでもすばらしいと言えます。マエストロはまだお若いのですが、きびきび、きちんとフランス語を発音する口をしながら、演者に的確な指示を出されていました。

ピアノに加えて、自席からは確認できなかったのですがエレクトーンが鳴っていたようでした。パーカッションまでカバーされていましたから。なぜかチラシには含まれていないようでしたが。

さてさて、お目当ての星 由佳子さん、ひと月前も渋谷で日本歌曲・オペラで素晴らしい演唱に酔いしれたばかりですが、今日の舞台は演技も加わって存在感が際立ちました。

やはり、この人はむしろオペラ向きなのだと実感しました。宗教曲を得意とするのは、4月、同じ舞台に立てたバッハのマタイ受難曲でも立証されていますが、私はむしろオペラの方がさらに彼女の抜群の容姿と演技力が存分に発揮できる分野だと確信しました。

ちなみに、この日、小ホールは補助椅子まで並べるほどの超満員!くわえて、あるかなしかの小さなロビーなので、終演後は押し合いへし合いの、まさにラッシュアワー並の混雑ぶりで、写真が取れたのが奇跡的でした。

ご両親と。どちら似でしょうね?お二人は、この後、会津までお帰りになるので、急いで会場を後にされました。