181111
恒例の大田区民合唱祭、117回目で前代未聞の幕切れになろうとは!
運営委員の一人として、愚亭も舞台下手袖で、各種雑事をこなすが、毎回のことながら、高齢者には過酷な一日となる。指定の8時半にアプリコに到着。まだ解錠前で、他の委員や理事たちと立ち話。解錠後、舞台裏へ移動、さっそく作業開始。
今回は、実に62団体もの出場が予定されているから、順調に行っても、最後の合唱団が歌い終わるのは午後8時少し前という超過密状態。時間通りに終わらせられるかは、スムーズな舞台進行にかかっている。
譜面台、指揮台の要・不要、舞台上のピアノの位置、蓋の高さなど、団によってさまざまな注文が入っている。この細かい注文に応えるために我々舞台担当スタッフが迅速に作業をこなしていくわけだが、スタッフのハケと次の演奏団体入場が交錯しないよう、今回から、スタッフもすべて上手側にハケるようにしたのだが、思ったほどの効果が得られなかったのは意外だった。
概ね10分ほど予定より遅れて、いよいよ終盤、午後6時40分を少し回った頃、それは起きた。指揮者が突如指揮台から前のめりに床にばったり!顔面を激しく床面に打ち付けたから、口まわりから出血し、その衝撃も尋常ではない様子。
後で知ったことだが、持病の心臓発作だそうで、舞台上も会場内も騒然!「はやく緞帳を下ろして〜」「救急車、呼んで〜」、「AED、速く速く!」あちこちで悲鳴が上がる。
当日は緞帳は下げられない舞台仕様だから、ホワイトボードを衝立代わりに。偶然会場に看護婦がおり、また合唱団の中に医者もいたので、応急治療にあたる事ができた。そのお陰もあり、救急車到着直前に本人の意識が戻り、近くの東邦医大病院へ緊急搬送された。しかし、事が事だけに、また時間的なこともあり、8団体を残して、その時点で主催者は合唱祭の中止を決めた。
てきぱき指示を飛ばして迅速な事後処理に当たった理事長ほか理事たちの見事な連携プレイは称賛に値すると思う。
かくして今年の合唱祭は、なんとも予想外の幕切れとなったのだった。
我が団は合唱組曲「蔵王」から「蔵王賛歌」、「苔の花」の2曲を歌った。
舞台脇で、出番を待つ団員たち。緊張の中にも笑顔がこぼれる団員も。
終演後、指導の先生方、ピアニストと一緒に記念撮影。さて、我が団のパフォーマンスに対する評価は・・・当日会場にいらした指導者の一人からは「さわやかな感じでテンポ感もよかった反面、音程の低い部分が多く、高い音は広がり過ぎで、 発声に多少乱れが」と厳しいもの。まだまだゴールは遠そうだ。気を取り直して、来週からまた練習に励ままないとね。