1800913 日頃余り見る機会のない作品を内覧会で見られるとはありがたい!ブロガーに与えられる、滅多にない特典かも。この小ぶりでおしゃれな美術館にはなんどか足を運んだことがあるが、今回、久しぶりに地下鉄六本木1丁目駅からの長い、長いエスカレーターを乗り継いで辿り着いた。まずはチラシと展示リストで、概要を把握。
内覧会、冒頭は野地耕一郎館長から今回の展覧会と狩野派についての概要説明が15分ほど。その後、会場内へ。主要作品について、館長から詳細説明をいただく。
ブロガー仲間がぞろぞろ館長について移動。ほとんど人が、作品をチラチラ見つつ、熱心にメモを取っている。
以下、特に目についた作品について、スマホで撮影したものを並べてみる。
フェノロサの指導を受けて、西洋画の技法を取り入れ始めたことの分かる橋本雅邦の作品。
これまた一段と西洋画風の作品。Z型の構図で、右端の放牧されている牛に視線を集める狙いが見て取れる。
雄大な構図で、色調もまた素晴らしい。西行法師の顔はフェノロサがモデルとか。
ここから第2章
このような相関図がないと、なかなか登場人物たちの把握ができない。大変、分かりやすい図式だ。
第2章でひときわ目を奪われた作品。この鮮やかな色彩には驚かされる。
これは下絵で、本画の存在は確認されていないとある。まあ千はないだろうが、愛らしい子供の顔、顔、顔。微笑ましい!
この時代に、こんな時代を先取りしたような豪快で、マンガチックな作品が生まれていたとは!
岡倉秋水の帝国習画帳(上)と岡不崩の畫手本。これから絵を学ぼうとする人たちへのプレゼント。彼らの絵に対する熱意が伝わってくる貴重な作品。
というわけだが、大きさにも驚くが鮮やかな色彩にも目を奪われる。武帝の前で「そんなことは知らない」というどぼけた達磨の表情が実によい。衝立の後ろの人物、妙に表情が豊かで克明な描き方から、高屋肖哲の自画像とも言われている由。
ここから第3章。
四天王の同窓生たちのお出まし。我々でもよく知る名だたる大家が続々と。
典型的な朦朧体!
大観も続く。
ほとんど西洋画に近い。
ところが、朦朧体が結局世間に受け入れられないという空気の中、今度はそれに対抗するような動きが。くっきりした描写が目立ち始める。
「阿弥陀来迎図」木村武山 朦朧体など実験的な画法を経験して遠回りしたようだが、元の木阿弥。
ここに掲載した写真は主催者から特別に許可を得て撮影したものです。
会期は9/15-10/28だが、前後期で作品の一部が入れ替わるので注意すること。