ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ナルコス:メキシコ編 シーズン3」@Netflix

220908

シーズン3の配信が始まりました。ナルコスは、コロンビア編を本編とすれば、メキシコ編はスピンオフ・シリーズという位置付けになります。コロンビアといえば、最も有名なメデジン・カルテルで悪名をほしいままにしたパブロ・エスコバルを主人公に据えた本編、たっぷりと楽しめました。

メキシコ編シーズン1, 2は、フェリックスが仕切る世界。演じた俳優のせいか、エスコバルに比べると迫力に欠けてはいましたが、柔和な顔ですが、頭脳プレーを随所に発揮して、アレヨアレヨという間にのし上がっていきましたが、悪運尽きて投獄されます。

そして、シーズン3はその後、メキシコでは誰がのさばるかということで、ここで登場するのがアマード!こいつがまた風貌に似ず、頭のいい男で、つぎつぎにライバルを蹴落としていきます。ちょっとだけですが、本編登場のコロンビア、カリ・カルテルのパチョが登場するのが懐かしいです。

他に、重要な役割を果たすのが米国国境沿いの町、エル・パソに駐在する米国麻薬捜査官(DEA)のウォルト(見た目、冴えないんですが、勘と度胸は抜群)、地元紙の女性ジャーナリスト、アンドレーア(演じるルイザ・ルビーノがやたらかっこいいです!)、それとしがない警官、ヴィクトル。

フアレスの地元新聞記者アンドレーア、いい勝負勘を持ってます。

ウォルトは信用して一時期行動をともにしていたメキシコ側の捜査トップがアマードと結託していたことを知らず、利用され、大いに傷付きます。アンドレーアは地元で地味な活動をしていますが、強い信念で、上司を説き伏せ事件の核心に迫りますが、上司が暗殺され、彼女のつかんだネタは日の目を見ることなく終わります。強い挫折感。

ヴィクトルは、信じられない安給料で、ほぼ全員が法を犯してゆすり・たかり、強盗などをやっている一人で冴えない生活をしています。ある時、偶然絡んだ事件から加工特別区エル・マキラドーラで働く女性の大量殺人事件を知り、ホシを挙げようという、かつて持ったことのない正義感から身を滅ぼします。

第4話の監督はなんと本編の主役パブロ・エスコバルを演じたワグナー・モウラが務めています。

最後、アマードが入院した病院であっけなく人生の幕を下ろします。彼が最後に愛した黒人女性に全財産を貢ぎ、あらかじめ用意しておいたチリのどこか海の見える小高いところの豪邸で、彼のいない寂しさを、赤ワインでまぎらすところで「完」。多分、シーズン4、あると思います。