121211 109シネマズ川崎 原題:Skyfall 英米 144分
シリーズ23作目で、第一作1962年の「007 ドクター・ノオ」から50周年目という記念すべき作品。iMAXシアターで見たせいもあるが、全体に見せ場がどんどんスケールアップしている。見る側の期待が更に増大していくと、どこかで破綻しそうだ。
原作者も含めて、もともと英国作品だった筈だが、15作目辺りから徐々に米国色が強まっている印象。今回も出演者はほぼ英国人だし、監督のサム・メンデス(ケイト・ウィンスレットの亭主)も英国人だが、英・米合作。製作のバーバラ・ブロッコリは特徴ある苗字で明らかなようにアルバート・ブロッコリ(イタリア系アメリカ人で、シリーズ第一作から16作目「消されたライセンス」までの製作者)の娘。しっかりブロッコリ帝国を守っている印象。
今回のボンド・ガール、⬆カンボジャ人の血が1/4の仏人、ベレニス・マーロウだが、まったく冴えないし、あっけなく長崎の軍艦島が舞台の無人島で、あっけなく殺されてしまい、いいところ全然。
本作で、自身M16に身を置きながら、組織に対して反乱を起こす首謀者役のハビエル・バルデムが、⬆ご覧のような金髪姿で、いつも以上の怪演を見せる。存在感、あるねェ、この人。まだ若いのだが。でも、ダニエル・クレイグ、少し老けたが、相変わらずかっこいい。
終盤、舞台をスコットランドの古城(ボンドの出身地)に移して、犯人一味と決戦の場面になり、最大の見せ場(今まで経験したことがないような迫力あるシーンが続く)があるのだが、これが「ダ・ヴィンチ・コード」の展開そっくり。何とはなしに二番煎じに見えて、その点ではやや興ざめ。
そう言えば、イスタンブールのバザールのテッペンでのバイク・チェイスもボーンの作品で見たようだし・・・。何か既視感いっぱいの作品という気がしてくる。
今回はしっかりパソコンは全面的にVAIOを使うことは徹底されていたみたい。(以前、確か、Sony Picuturesでありながら、Macなぞが映ったシーンあったもんな)
それにしても、まぎれもない娯楽大作で、無条件に楽しめたのは事実。
#89 画像はALLCINEMA on lineから