121212 我が家からほど近いところにある大田区立郷土博物館へ初めて出かけた。
郷土が生んだ版画家、川瀬巴水の展覧会を開催中。まずは傑作の数々を紹介しよう。
⬆は我が家付近「市之蔵」。昭和3年頃はまるっきりド田舎であったことがよく分かる。
ご覧の通りの力量で、歌川広重並みの作品を多数残している。昭和11年頃から数年スランプに陥ったらしいが、その頃の作品を見ても、殊更、他の作品に比べて見劣りがするとは思えない。余り進歩が見られないと自分で悟った川瀬巴水は朝鮮半島に旅行して、新境地を開かんとしたらしい。
光量の乏しい夕暮れ、朝焼け空、雪中、雨模様の景色をよくしたが、晩年は真っ昼間の明るい景色が増えたような気がする。近くにこんな凄い版画家がいたとは、嬉しい限りである。