150503
ラ・フォル・ジュルネは以前から興味あれど、一度も行ったことなし。たまたま見つけたこのチラシで、丸の内のオアゾへ。無料オペラも初だが、立ち見というのも初めて経験。どの程度混み合うか判然としなかったので、とりあえず開演30分前に会場に到着。
⬆︎前座と言っては失礼だが、ちょうどクラリネットのみの編成によるウィンド・オケの演奏中。既に聴衆スペースはかなり埋まっている。それでも、割にゆるめに立っている人が多く、隙間を縫って、すこしずつ前方に移動。するとこの演奏会終演と同時に、前方席はオケ用にセッティングするから、一旦前方で着席している客のみ、後方へ下がるような案内。
このチャンスを逃さず、気が付いてみれば最前列へ。しばらくして、オケ・メンバー(市川交響楽団有志)と合唱団(丸の内フェスティバル・シンガーズ)が入場。そしてマエストロは岸本祐有乃("ゆり"と読むらしい)さん。さっそくオケとコーラスのみで最後のリハが15分ほど。
定刻過ぎ、ソリスト(控え室って、あってないようなもんだから、ずーっとその辺をウロウロで、ちょっと気の毒)を迎えて、約50分の短縮版で開演。なにしろ、手を伸ばせば、マエストロやコンミスに届きそうな位置で、こんな風にオペラを聴く機会って、もう二度とないでしょうね。
ソリストの先陣を切って、テノール上本訓久さんの歌う「清きアイーダ」、これがしびれるほどの熱唱。こんな時間にエネルギー全開で歌うのって、結構大変だろうに。しかも、雑音が聞こえる公共の場で、歌いにくいことこの上ない筈なのに。
この方、5,6年まえに確かオペラサロン・トナカイが健在の頃、1,2度聞いたことがあるけど、間違いなく進化を遂げている。以前より劣化している歌手もごく稀にいるが、やはりほとんどの方は、しばらく聴く機会がない間にうまくなっているものだ。
アムネリスはお馴染みの杣友恵子さん、相変わらず抜群の存在感。ただ、メッゾの声は手前にオケが陣取っているから、届きにくいのが残念。タイトルロールは津山 恵さん。力強い高音がよく響いていた。アモナスロ(岡元敦司さん)がエジプト軍にとっ捕まって、第2幕第2場、アイーダと共に歌うソロ、Ma tu re, Signor possenteがひときわ素晴らしかった!
ソリストは一番奥で、この画像ではよく見えない。右端からアモナスロの岡本さん、アイーダの津山さん、ラダメスの上本さん、そしてアムネリスの杣友さん。更にその隣りの女性は合唱指導の浪川佳代さん(ソプラノ)
右端がマエストロ岸本。ご覧の通り凛々しい。
終演後、会場の外に出て一息入れる上本さん。昼過ぎというのに、よく声が出ていた。
左、杣友恵子さん、右、岡元敦司さん。この後、2回目の公演は有楽町の国際フォーラムで。ご苦労様です!
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