170223 午前11時と午後2時の2回に亘ってのリサイタル。演目が異なるので、2度とも切符を買っている人が多かったようだ。予想されたことだが、9割が女性客。今、最も旬なバリトン歌手で、小顔、長身、イケメン、おまけに歌が上手いとくれば、まあこういうファン層になるのは必然。11時の回のメニューは以下の通り。
本人も冒頭の挨拶で認めていたように、ほとんど知られてない曲で、日頃から究めたいと思っている歌曲中心の構成にしたと。ついでながら、この方、トークがまたお上手だ。余計なことは一切言わないのだが、笑わせもするし、きちんと話せるという、まあこの若さでは、大したもの。昔、作曲家の黛敏郎が「題名のない音楽会」の司会をしていたあの端正なスタイルを思い出した。
2014年、シャネル・ピグマリオン・デイズに1年間出演した時に何度か聞いているが、やはり当時と比べれば格段に上手くなっている。それは昨秋の「ナクソス島のアリアードネ」出演時でも実感していたが、今日、改めてじっくり聞いて、その感を深くした。
この細さでよくこうした重厚な音色が出せるものと、感嘆しきりである。特に、最後の2曲は、まさにトリハダものだった。アンコールには一転、「初恋」を切々と歌い、おばちゃん、おばあちゃんたちは、こりゃたまらんワ!という表情。
2種類のCD即売とサイン会にはおば(あ)ちゃまたちの長い列。しかも、なんと完売してしまった。最後尾の客は、売り切れ寸前で、不安の表情。(結局買えない人には、後日郵送するということに)
サインをCDにしてもらって、うっとり顔のファンたち。即売会はよく見かけるが、完売というのはあまり聞いたことがない。
CDも買わず、サインもねだらず、ツーショットだけ。
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