170325
6月、日生劇場での公演を控え、「ラ・ボエーム」のレクチャーが行われた。今や、テレビ番組でもレギュラー出演をしている人気作曲家・ピアニストと人気上昇中の若手指揮者(40)の登場とあって、会議室はほぼ満席。
左側のボードには登場人物の相関関係図、中央に手際よくマエストロが加羽沢の解説を図示していく。まあ、この辺は事前打ち合わせ通りなんだろう。その後、交代でピアノの前で、弾きながらの解説。これが面白かった!二人の絶妙のやりとりが痛快!
ほとんどの参加者はすでにこれまで何度もこのオペラを聴いている様子で、クイズ形式で問題を出しても、聞く側は知っていることばかりで、反応はイマイチ。加羽沢もいささか拍子抜けの様子だったが、そこは巧みに戦法を変えて、見事な進行ぶりを見せたのはさすがである。
また6月の公演で振ることになっているマエストロをうまく誘導し、アシスタントのように使い倒したり、いじったりで、しばしば場内、爆笑の渦。芸大で4年後輩にあたるのだから、こうしたやり取りも宜なるかなだ。
これまで散々聴いているアリアや、シェーナについてのピアノやレコーダー実演を伴う解説には、いちいち目から鱗で、たっぷり楽しませてもらえたレクチャーだった。