2000908 Myrin(アイスランド語で湿地のことらしいが未確認)2006 アイスランド・デンマーク・ドイツ合作 監督:バルタザール・コルマウクル
アイスランドの映画が日本で公開されるのはすこぶる稀。そもそも人口36万人という小国ゆえ、製作本数は限られているから、まあそれも当然だろう。それでも過去2、3本は見ている。
そんな極北の地で起きた猟奇殺人事件。ただでさえ暗く、重苦しい雰囲気の地方都市。しかもタイトルになっている湿地にある古い家で男の死体が発見される。駆けつけた警察も現場に入り、思わず鼻を押さえるほどの悪臭を放っている現場。死後、それほど経過していないにしては、変だと思わなかったのか。また警部が床を踏むときしんだり、たわんだりするのに、不審に思わなかったのか。(実は床下に、それこそ腐乱死体があったのに!)
追うベテラン刑事、これがまたかなりの変わり者。ぐれた一人娘と港近くのマンションで暮らしてるが、かみさんには逃げられたらしい。何しろ好物が、羊の頭と言うんだから!帰宅前にいつも寄ってるらしいドライブインで、店員から「いつものやつ?」て、聞かれたのが羊の頭。オイオイ、ホンマかいなと思ってると、帰宅するなり、持ち歩いてるナイフを取り出し、いきなり羊の目をくり抜いてムシャムシャ。こりゃ引くわな、日本人なら。
犯人を追ううちに、なかなか複雑な要因が絡み合った事件であることが少しずつ見えてくる。レイプ、遺伝性疾患、墓掘り、悪徳刑事、チンピラ3人組などがキーワード。
まあまあ面白く見た。原作の小説は大評判だったらしい。映画の方はイマイチの評価だったとか。でも滅多に見られないアイスランドの作品で、景色や街並み、人々の暮らしぶりなど、興味を惹かれる要素は、たっぷり。
画像はIMDbから。