ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「アンセイン 〜狂気の真実〜」

201120 UNSANE 2018 米 98分 監督:ティーブン・ソダバーグ

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ティーブン・ソダバーグにしては、やや粗っぽい展開で、不満が残る。

主人公のソーヤー(クレア・フォイ)はストーカーに付き纏われ、精神的に追い詰めらる。近所の心療施設に相談に行ったことで、彼女の運命は大きく変わることに。自殺を考えたことがあると気楽に打ち明けたことから、ある書類に形式的だからとサインしたため、無理矢理その場で入院させられ、地獄の1週間となってしまう。

保険金目当ての悪徳施設だが、想像を絶する扱いに命の危険に晒されるソーヤー。なんとストーカーは身分を偽ってこの施設のスタッフとなり、彼女に接近するのだった。

なんとか無事に退院でき、以前の仕事に戻り、どうやら出世までしているようだが、実はまだ彼女の精神状態には正常とは言えないものが残滓のように。

いわゆるサイコ・サスペンスで、怖さはたっぷり味わうことができる。主演のクレア・フォイが役になりきっており、なかなかの演技力を発揮する。これに負うところは少なくないかも知れない。

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確かにiPhoneで撮影している!

撮影日数、わずか10日間というのもすごいが、全編iPhone 7で撮影したことにも驚く。言われなければ気づかないほど見事な映像である。

このタイトル、Unsaneだが、手持ちの大英和辞典にも載っていない単語。一般的にはInsaneで、なぜ辞書にもないUnsaneを選択したのか、ソダバーグに聞いてみたい。マット・デイモンカメオ出演しているのが意外だった。