ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

ウィーンフィル、至福のひと時@サントリーホール

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急にいとこから連絡があって、こんな豪華な公開リハを聞いてきました。まさかのウィーンフィルです。ちょうど1時間のリハーサルでしたが、思いがけない幸運を味わいました。なんと贅沢な1時間だったことか。一瞬も聞き逃すまいと没入しました。なんといったって世界最高峰の楽団ですから!私みたいな素人がその素晴らしさを表現するのはおこがましいというものでしょう。

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リハでも本公演のプログラムが配布されました。2階3列目真正面でした。

現在80歳のリッカルド・ムーティ、大柄なのですが案外身軽なのに驚きます。生粋のナポレターノですから、どこかひょうきんなのです。出てきたところから、重厚そうに見えて天性の明るさをまとった風貌、首席奏者たちと一言二言。指揮台に上り指揮棒を振り上げようとして、一瞬こちらを振り向いて、おもむろに「YOKOSO!」で、笑いをとりましたね。さすがです。

今日のリハは、以下の本番演目のの中からシューベルトメンデルスゾーンでした。弦の一糸乱れぬ繊細な響き、木管の針の穴を通すような細かい連続音のきらめくサウンド、まあねぇ、ため息の出るような演奏の連続でした。

それと、女性団員が少ないことは今更ですが、改めてこれって”伝統”なのかなと思いました。ヴァイオリンに3人、木管に3人かな。ファゴット以外は首席ではなかったですね。徹底していますね。日本では、N響を別にすれば、特に弦では女性奏者の方が多い楽団の方が圧倒的に多いですから。

シューベルト交響曲第4番 ハ短調 D. 417「悲劇的」
ストラヴィンスキー:ディヴェルティメント~バレエ音楽『妖精の接吻』による交響組曲
メンデルスゾーン交響曲第4番 イ長調 作品90「イタリア」

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ウィーン・フィルの来日記録。

第2回と第3回の間隔が長い以外は、2年おき、近年はほぼ毎年来日していることが分かります。コロナ禍で海外からの来日公演が次々に中止ないし延期になる中で、ことウィーン・フィルに限っては、招待側と楽団双方で極めて緻密な調査・準備を重ねて来日を果たしているのは立派ですし、奇跡的ですらあります。

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いとことその家族と一緒にホール入口付近で記念撮影

終演後、いとことその家族と一緒に近くのお寿司やさんで、ひとしきり音楽談義で時の経つのを忘れました。会食は、昨年3月中旬以来です。お寿司もおいしかったけど、ビールの味がとびっきりでした。毎日自宅でも飲んでいるのに、なんでしょうかね、この違いは。

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なかなかいい名前のお店です。仁ですからね。