211210 ミュージカル・コンサートというのは、多分、初めてかもしれません。ミュージカルそのものは、もちろん何十回も行っていますが・・・。愚亭にはこのジャンルは馴染みがありません。
この方、全く存じ上げていませんでした。幸田浩子さんは、それこそ、かなりお若い頃からなんども聞かせてもらっています。いつも清純な感じで、キュートで声もピュアですから、たとえば某公共放送会社のお気に入りのお一人で、例のニューイヤー・オペラコンサートにも連続で数えきれないほど出演しているし、それ以外の番組にも数多く登場されているので、今なお極めて露出頻度の高いオペラ歌手のお一人でしょうか。
岡幸二郎さんは九州ご出身で、例の劇団四季でも活躍されたらしいですから、ミュージカルの世界では相当名の知れた歌手のようです。愚亭は今回初めて聞かせてもらいました。たっぱがあり、なかなか端正なお顔立ちで、さらに歌唱もご立派。ミュージカル・スターにぴったしと拝察しました。冒頭、「サウンド・オブ・ミュージック」から”すべての山に登れ”を歌われました。まず音域が広い。上の声もきれいに出るし、とりわけ高音のファルセットがとても美しい!
幸田浩子さんも同じ作品から開巻のテーマ曲を歌われました(ヘリコプターによる撮影で、どんどん高度が下がり、やがて丘の上にジュリー・アンドリュース扮するマリアの姿が見え始め、周りながら歌い始める)が、やはりオペラ歌手ゆえ、あるいはマイクにも不慣れなせいか、申し訳ないですが、イマイチの印象でした。しかし、その後、オペラ・アリアになると、俄然本領発揮(当たり前!)で、見事な歌唱でした。
幸田さんのお姿や声の質からすると、”キャンディード”はまさにぴったりですが、「椿姫」のヴィオレッタや、「ラ・ボエーム」のムゼッタにはやや不向きかなと思わざるを得ませんでした。オペラの世界って、自分の声質や舞台姿を勘案して役柄を選ぶ必要があるから、大変だと思います。”アヴェ・マリア”のような歌曲は、その点、最も無難な範疇なのは間違いないでしょう。
OKA Special Ensembleという特別編成の楽団、全員、すごく若い方々ばかり。ピアノを別にすれば弦楽以外はフルートが一本だけという、かなりユニークな編成でした。
お二人で”トゥナイト”を歌われた後、アンコールとして岡さんが”ホワイト・クリスマス”、お二人で「きよしこの夜”でお開きとなりました。おつかれさんでした!