220209 感染者激増の中、家人から嫌な顔をされながら、川崎へ。コンサート会場は徹底して感染予防措置を講じているし、そもそも全員マスクして静かに舞台を見て、音楽を聴いているだけですから、なんの危険も感じないのですがねぇ。舞台奥に大きな字で「会話は控えてください!」と掲示されているのが目につきました。
この方、テレビではなんどか見聞きしていますが、生の演奏会は今回が初めてです。渋い風貌で、いつも独特のスタイル、小柄ですが、サッカーやってたり、合気道をよくするなど、スポーツもお得意な様子。63には到底見えません。若い頃にはフィラデルフィアにあるカーティス音楽院に留学して、あのナタン・ミルシュタインの薫陶を受けたりもしているんですね。
まあ、いかにもヴァイオリンの名手っていう雰囲気が漂わせて、話術にも長けているし、人気が出ないわけ、ないですよね。
今日はこんな多彩な演奏内容でした。最後は「タイースの瞑想曲」のアンコールでしめくくりました。弾きっぷりがなんとも自由奔放、パガニーニもかくやというほどの演奏にしびれました、と書きたいところなのですが・・・ああ、愚亭の耳が。難聴気味なのは相変わらずなんですが、今日ほどそれを思い知らされたことはなかったですね。
ピアノはよく聴こえるのですが、ヴァイオリンの音色、特に高音の聞こえ方に大いに問題があり、ヴァイオリンの独奏をピアノの伴奏が打ち消すような聞こえ方でした。さらに、合間合間のトークがほぼ聞こえず、右隣の姉ちゃんは、笑い声を立てるのに左隣の老夫婦は愚亭同様、静かなまま。
休憩時間になると、「何言ってんだか分かんなかったなぁ」とご主人、「なんで補聴器持ってこなかったんだろう、いくつもあるのに!」と応じる奥さん。お仲間がいるのにホッとしましたが、明らかにすでに由々しき事態。もはや補聴器購入にためらうことはなくなりました。