ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

下丸子うたの広場スペシャルコンサート VOL.2

221015

今回から、このシリーズ、大ホールで開催、そして自由席から指定席へ。おおむね8割が埋まっていたので、まあ売れた方でしょうか。

なんたって山田武彦さんの企画力が「売り」です。輝くばかりの才能を秘めていてもひけらかさず、いつも控えめで、そこが歌手も聴衆も魅了してやまないんでしょう。

今回は初の試みとして、活弁が登場。私も今回初めて活弁の世界を垣間見ました。痛快でした。だけどこの無声映画「子宝騒動」ですが、ちょっと中弛みが残念!でも、弁士の麻生子八咫(こやた)さん、がんばりましたぁ。大した活躍ぶり。衣装も奇抜でしたが、登場の瞬間から聴衆をひきつけるインパクトは大変なものです。

それと、映像を見ながら、多分即興でピアノを弾く山田武彦さんが引っ張りますねぇ。いやあ、いい経験でした。

ちょっと順番が違っていて、冒頭はメゾの山下裕賀さんが登場されて、声量のあるなめらかな声で「サムソンとデリラ」からの有名なアリア「あなたの声に・・・」でした。

また締めくくりは新進のテノール高橋拓真さんが「冷たい手を」に挑戦されました。まだすこし荒削りですが、先が楽しみです。

上の方の演目リストではトップにあるホフマン物語からの「生垣には小鳥たちが」は、大音絵莉さんが見事なフリをつけて歌ってくれて、大喝采を浴びていました。30年ほど前に、初めてこの歌を紀尾井ホールで聴いたのは天羽暁恵さんでした。とても可愛らしい仕草で今でもその時の映像が焼き付いています。その後も森麻季さんほか、10人以上のソプラノ生演奏を聴いていますが、大音絵莉さんの今日のフリはとても斬新で可愛らしく、これも長く印象に残りそうです。

フィナーレとして全員で蒲田行進曲を会場の手拍子に乗って賑やかに歌い上げて、幕。とても楽しめたプログラムでした。