230820 私の所属する某合唱団の指導をしていただいている松下京介先生が振られるということで、この炎天下、合唱仲間と青砥までこれを見に行きました。
これまで何十回も見ている演目ですが、今日の出来は演奏会形式(舞台装置なし、演出なし)としては最高でした。オケ、合唱はアマチュアながら、堂々たる演奏でした。そして・・・・
主役の3人が、まあ実に素晴らしかった!まずトスカの小林厚子さん、この方、名声はつとに轟いていましたが、なぜかこれまで縁がなく、おそらく多数出演したガラ・コンのような場面で聞いたことがあるぐらいで、こうしてメインキャストでお聞きするのは初めてでした。実に噂に違わずすばらしい歌唱、それに演技で、鬼気迫るものがありました。
カヴァラドッシのテラッチこと寺田宗永さんは、もう何度も聞いたり見たりしていまして、その輝かしい歌声はつとに評判が高いわけですが、今日も、キレのある高音を響かせてくれてブラヴィッシモでした。
さらに、さらにスカルピアの斉木健詞さん、実に憎々しいばかりのこの難役を巧みに演じられ、完全に脱帽でした。
なるほど、これだけの役者が揃えば演奏会形式だろうと、聴衆を酔わせることができるものと、感嘆しまくりました。聞けば、演出は歌手たちが自身で工夫されたと知って、さらに驚きは倍加したのでした。
2幕でトスカがスカルピアを刺し殺す場面、一体どのように演じるか、興味津々でした。さすがに刺し殺した後、床面に倒れることはせず、死んだと思わせてそのまま客席に背を向けたままオケ側に佇立するという方法をとっていました。これは、終幕でトスカが聖アンジェロ城から飛び降りる場面でも同じスタイルでした。なるほど、納得の演出でした。
また松下先生が率いるエルデ・オペラ管弦楽団がアマチュアとは思えぬ立派な演奏、そして合唱団もまたしかりで、みなさん、ブラーヴィでした。
今回、初めてだったのは、字幕の出し方に工夫が見られ、背景のややベージュがかった面に大きな字でタイミングよく投影して、とてもストーリーが追いやすかったと思いました。プログラムにある主要な登場人物の相関図なども映し出していました。
これだけ素晴らしい公演が@¥3,000ですからねぇ、今どきあり得ないお得感でした。(実は内緒ですが、先生からさらにすこしオマケしてもらっちゃっています。もうしわけありませ〜〜ん!!)