ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「華麗なるガラコンサート」@サントリーホール

230913

こういうシリーズがあること、そもそも知りませんでした。一般社団法人日本クラシック音楽事業協会(会長:入山功一さん)という長い名前の組織が主催している事業です。そういう基礎知識もないまま、聞きに行きました。マエストロは今や出番がとびっきり多くなっている鈴木優人さんです。真ん中よりちょっと後ろの中央に近い席でたっぷり堪能しました。

いずれも素晴らしかったのですが、愚亭にはひさしぶりに聞いた「春の祭典」第2部「生贄の儀式」がことさら素晴らしく響きました。全体に難易度の高い曲と思いますが、中でも管とパーカッション奏者はへとへとだったことでしょう。

アルトとソプラノサックスを両手に引っ提げて登場した上野耕平さん、若さ溢れる演奏ぶりに拍手喝采鳴り止まず。ほんとに楽しみなプレイヤーです。

ざて、第九です。ずいぶん、この曲は機会が多いのですが、屈指の名演奏と言っていいと思いました。第4楽章、わずか25分程度の演奏時間ですが、まさしく至福の一刻でした。オケ、うまかった!

ソリスト陣、大西宇宙(たかおき、と読みますよ)、余裕綽々で高らかに「おお、友よ!」と。最後の方に修飾音符を入れてたのがちょっと気になりましたが、なかなかです。

今回アルトパートにはカウンターテナー藤木大地さんが入りました。違和感、まったく。そしてソプラノには隠岐彩夏さん。旧姓で活躍してらした頃から聞いていますが、まあ、安定感抜群。

姿勢や表情で分かりましたが、男声陣はみなさん、すっごくリラックスしていて、こういう光景も珍しかったですね。紅一点の隠岐さんだけは、視線もまっすぐ前を向いてらして、対照的でした。

合唱は、もう最高の布陣ですから、一糸乱れず、一つの声になるほどピタッと決まっていて、感嘆、感動、感激!

いやあ、素晴らしい演奏会でした。この後も↓にあるように、演奏会が連続するようです。