231028 4月にマタイ受難曲を初めて歌いましたが、その団体が半年後に、今度はヘンデルのメサイアを演奏しました。知り合いが多数出演しているので、早めに行って、2階最前列、やや下手(客席から見て左)に陣取りました。これは大正解!見やすいこと!手前にマエストロ、中景にチェンバロの早川揺理さん、そしてその後ろにいる合唱団という具合に見渡せる位置でした。
プログラム片手に、オペラグラスを別の手にして、視覚、聴覚総動員で、じっくりと鑑賞しました。マタイ受難曲の時の団員のかなりの方々が出演されています。マタイ受難曲も長かったけど、これも途中15分の休憩を挟んで、午後6時から8時52分まで。ずっしり受け止めました。
カーテンコールにはソリスト陣が前に整列してご挨拶。右端は一人でバスを受け持った巨漢、杉浦隆大さん、指揮台を挟んでテノールの冨森政彦さん、これまた一人でアルトを5曲も一人で歌った星 由佳子さん、以下ソプラノで、久野真理香さん、白川憂里亜さん、阿久津麻美さん、澤井 蒼さん、新宅かなでさん、小畠エマさん、奈良原繭里さん、さらに、テノールの森 雄飛さん、そして左端、松浦 諒さん。
アルトとベースの方向です。手前、横向きは主宰者で指揮をされたウーヴェ・ハイルマンさん、その右はチェンバロを弾かれた早川揺理さん。愚亭が所属する地元合唱団で伴奏も担当されます。
どうしても半年前に歌ったマタイ受難曲といつのまにか比較しながら聴いていました。愚亭にはマタイ受難曲の方が合唱の難易度が高いように感じられましたが、実際に歌っていないので単なる印象に過ぎませんが。
オケの演奏も素晴らしかったのですが、ソリスト陣、合唱団、いずれも見事に練習の成果を遺憾無く発揮されたのではないでしょうか。最後の51曲「アーメン」が終わると、涙ぐみそうになりました。演奏された側はもっとそうした気分だったことでしょう。愚亭も、4月16日、第一生命ホールで歌い終わった瞬間を思い出していました。
配布資料によれば、本作は3部構成で、第1部では予言とキリスト降誕、第2部では受難と贖罪、第3部では復活と永遠の生命を描き出していると。キリストの一生というより全人類の救い主としてのキリストの存在を強く訴えかけているというもの。同時にこの曲は教会音楽ではなく、ある意味それを超越した全人類の普遍的宗教音楽であるとも。確かに教会音楽というと、どうしてもキリスト教の、ということになるのですが、もはやそういう範疇を超えたものということでしょうか。
感動に浸りながら、近くのバーで軽く一杯。危うく午前様になりかかり、家族からの苦言を聞くことに。