ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「エリアス」@東京オペラシティー コンサートホール

240224 オラトリオといえば、ヘンデルの「メサイア」、ハイドンの「天地創造」、そしてこの「エリアス」が三大オラトリオということになっているらしいです。他に、バッハのクリスマス・オラトリオなどもあります。

ちなみに受難曲とは一応一線を画するようです。確かにキリストの受難にだけ的を絞っているのとはかなり趣が異なりますし、編成がオラトリオの方が大掛かりと言えるでしょうか。

初めて生で聞く「エリアス」です。地元の合唱仲間が2人出演しました。このような立派な演奏会に出演できるとは、羨ましき限りです。

ソリストの多さも特徴的です。メインは上でも大きく書かれている4人で、その下に記載がある5名の方々は出番に応じて合唱団に近い位置から静々と前に移動したり、天使たちは下手後方に位置どりしたりします。中でもソプラノが歌う「少年」役はエリアスから「上に登り、海の方を見なさい」と言われることもあり、わざわざ2階正面下手に移動して歌い、効果を上げています。

4人のメイン・キャスト、どなたも冴えていましたが、中でもエリアスを歌われた大沼 徹さん、お見事の一言。彼の聖域(やや高め)にはぴったりの役どころと思いました。

1部2部それぞれ1時間づつと聞いていたのですが、実際はそれよりずっと長く、休憩15分を含めて3時間を超える今日の演奏でした。新日フィルもさすがの精緻な響きでしたし、合唱も想像以上にきびきびとメリハリ満点の出来栄えでした。

また、後方特設スクリーンに字幕が表示されるので、初めて視聴する聴衆にも大変分かりやすい手法が取られていました。

メンデルズゾーンといえば、もっと軽めの曲で馴染んでいただけに、こんなすごい宗教曲を作曲していたと、今更ながら彼に対する評価を改めた次第。(今頃!?)