ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ワース 命の値段」@AmazonPrime

250827 WORH 米 2020 1h56m 監督:サラ・コランジェロ 2001年の9.11を扱ったシリアスな社会派ドラマ。主役のマイケル・キートンが好演!!見応え、らっぷり!

7,000人近い犠牲者の遺族への賠償金をいかに支払うか、この難題に取り組んだ弁護士が解決に向け、苦心惨憺、”勝利”を勝ち取るまでを淡々と描いた力作。

さすがアメリカ、というか明らかに日本とはこうした大事件への向き合い方が違います。極めて前向きで迅速なのに驚くと同時に羨ましいと思いましたね。

政府が犠牲者への賠償金対策として基金を設立して、管理体制を立ち上げるのですが、しかし、よく見ていると別の意味もあって、訴訟の国ですから、遺族が航空会社を相手取り、一斉に訴訟を起こす事態になれば、一挙にふっとびますから、それへの防止策でもあったらしいです。

一定の計算式を用いて賠償金を割り出すというやり方、案の定、最初に説明会では、猛反対する人たちが続出、大荒れです。お先真っ暗に見えたのですが、管理人代表のケン(マイケル・キートン)が実に誠実に丁寧に対応するものですから、徐々に遺族側も理解を彼の置かれた立場を理解するようになり、最後はデッドラインぎりぎりで9割以上が申請書に署名する事態となり、落着します。

自宅そばの海岸で、独り海を眺めるラストシーンがジンと胸にしみましたよ。