ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

弥勒忠史独演コンサート

130711 カウンターテノールの第一人者、弥勒さんの独演コンサートへ。

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同氏の存在はもちろん以前から知っていたが、実際に演奏を聞いたのは今回が初めて。カウンターテナーと言えばカストラートのファルネッリを思い出してしまったが、実際、似て非なるもののようだ。それにしても、これだけの高音を力強い発声で持続させる技をよくここまで磨いたものと感心しきりであった。

伴奏のMAKIさんがまた見事なピアノを披露してくれたのも、望外の喜びだった。作曲、編曲、演奏活動も続けられていて、今回の演目もほとんどMAKIさんが編曲されたそうだ。更に、自在に即興演奏されるので、「絡み」を楽しむと弥勒さんが言っていたが、慣れるまでは結構大変そうだ。いつどこでどんな仕掛けが飛び出すか分からない訳だからね。

文部省唱歌も、ジャジーにスウィングし、ノリノリの演奏で聞くと、またまったく別の興趣が漂うから面白い。

アンコールは、「崖の上のポニョ」、「春の小川」、「赤いスウィトピー」の3曲。弥勒氏は話術がすこぶる巧みであり、広い見識を伺わせる内容だけについつい引き込まれるし、ユーモアのセンスもなかなか。楽しい夕べだった。

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終演後、すぐにロビーに出て来られたので、一枚だけ撮らせてもらった。衣装が白黒で、お二人が逆パターンなのが面白い。弥勒氏の一番上はISSEYのものらしかった。

(画像掲載の許可はいただいています)

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