230825 昨夏は自分が第九の舞台に乗っていました。今年は近くのホールで、ウチの合唱団員が5人も合唱出演するというので、真夏の太陽が少し傾きかけた時間帯に出かけました。意外にガランとしていて、中央部分のみのチケット販売のようでした。2階センターセクション、最後列に陣取りました。
第1部は全員チェロ集団、40名ほどでしたか、なかなか壮観で、愚亭には初めてのチェロ軍団のみによる演奏でした。後方にはかなりの高齢者のお姿も散見されました。若いプレイヤーに比較するのは申し訳ないですが、ヴィヴラートをかけている姿は稀でした。指の力も落ちるのでしょうか、やや古楽器の演奏のようでした。
とてもよい選曲でした。そして首席の堀 沙也香さんの独奏が素敵でした。マエストロが危うく飛ばしそうになった最後の「チェロのためのREQUIEM」(三枝成彰)、素晴らしい作品でしたから、カットされずに済んでよかったです。(笑)
そして合唱団と一緒の演奏、「千の風になって」ですが、愚亭もカルテットを歌ってた時代、これをレパートリーの一つにしていましたので、かなり思い入れが強く、マエストロの洒落た編曲もあって、涙がこぼれそうになりました。ラストの「ユー・レイズ・ミー・アップ」の編曲も冴えていました。
第九ですが、楽章ごとに演奏者が入れ替わるのを初めて見ました。ティンパニーは3人の奏者が楽章ごとに入れ替わりました。管楽器も確か4楽章から何人かが入れ替わりました。ホルンは不動の5人でしたが、聞かせどころで少しずれたのが惜しまれます。
それから、いつもやることですが、コンバスにフレンチスタイルがいるかどうか。いましたよ、お一人!しかも、弓が古楽器で使用するタイプとも違う、スティック部分がまるでハンドソーというノコギリのような、かなりゴッツイものでしたから、目立ちましたね。検索しても出てこないのでかなり珍しい弓かも。しかも、高額のはず。ウン十万クラスか。
合唱団は90人ほど。男声陣を取り囲むような陣形でした。P席にバラバラと好きな時間に着席するスタイル。女性は赤い大きなコサージュを白のブラウスにあしらっていました。男性は白シャツにそれぞれ色とりどりの普通のネクタイというスタイル。
独唱者のうち、愚亭が知っているのはバリトンの近藤 圭さんのみ。テノールの方は、リリコ・レッジェーロで福音史家向きの印象。第一部でソロも披露された立川かずささん、どう発音するのか分からなかった莟(つぼみ)道子さん、いずれも初聞でした。
1部も2部もたっぷり楽しませていただきました。