ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

新年度、さっそく第九を聴きました!

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f:id:grappatei:20220405123308p:plainウチの合唱団の団員の一人(アルト)が合唱に参加していて、ありがたいことに彼女のご招待で、昨日に続いての花散らし氷雨の中、日比谷へ。国際フォーラムホールCは、遠い昔に一度。久々に入るとまずは天井の高さに驚きます。こんなに立派なホールだったとは、と認識を改めた次第。

さて、まずはベートーベンのV協。大好きな曲の一つで、大昔からよく聴きました。今日は若手と言っても1995年生まれですから、27歳かな。小西真央さん、小柄なのに驚きます。オフホワイトのコスチューム、下の方に大きな薔薇のデザインをあしらって登場。どこか緊張しているのか、楽器や衣装、首筋などしきりに触ります。前から10列目なので、それがよく見えて多少気になりました。

演奏開始、「うーん、ちょっと期待はずれ?」などと思いながらカデンツァに差し掛かるや別人の如き演奏ぶりに、思わず座り直したほど。馴染みのクライスラーなどのカデンツァでなく、後半、派手にティンパニーが鳴るので、W.シュナイダーハンのものかも知れません。ほとんど以前に聞いたことのない旋律でした。

それにしても使用楽器が2017年製とあってびっくり!Ivo Iulianoという名前は聞いたことがないのは当然として、さっそく検索すると、ドイツ生まれのイタリア人。古楽器の修復などからスタートして現在はイタリア北部ロヴェレートに工房を構え、自分でヴィオリン、ヴィオラの製作をしているようです。

現に彼の楽器を絶賛する有名なヴィオリニスとが結構いるのです。この小西さんもその一人で、イヴォ・ユリアーノ氏の楽器は多彩で表情豊かな音色を創り出してくれます。その色彩の幅広さはソロだけではなく、様々な編成の室内楽においても柔軟に理想的な音色を奏でてくれます。 私の一生のパートナーですと書いています。現代楽器なんで、ストラディヴァリウスなどのように億単位ということはないとは思いますが、それなりに高価なんでしょう。

さて、第九です。開演前にちょっとしたハプニング。オケも合唱も団員がすべて自席に落ち着いて、あとはコンマスとマエストロが出るばかりというところで、下手でドッスンと。なにごとかと、一瞬緊張が。なんとコンマスコンミス)が楽器持ったまま転倒!ご本人のことも気になりますが、楽器も大丈夫かと思いましたよ。15秒ぐらいで周りに助けられながら、照れ臭そうに歩き始め、大喝采。ご本人も口の形からなんどか「ごめんなさい!」を連発してた模様。

んなこともあって、開演は少し遅れて20:13でした。1楽章の入りがやや不安定で、ちょっと気になりましたが、次第に団員も慣れてきたようで、普通に鳴るようになってきて一安心。マエストロも暗譜で頑張っています。余談ながら指揮者というのは、なぜか長髪・グレイヘアが多いですが、マエストロ田久保もご多分に漏れません。古い言い方ではマダム・キラー風。

2、3楽章、ホルンの難所も無事過ぎて、いよいよティンパニーが咆哮して合唱団員がぱっと立ち上がり、宮本益光さん、ヴェテランでも緊張しているのか、顔面を高潮させてO Freundeと第一声。

ソロイストはヴェテラン揃い、と言っちゃうと、ソプラノとテノールにはやや失礼かな?後で知ったことですが、菅有美子さん、第九のソロはこれが250回目というから、びっくりです。

ところで、オケを見ていて一つ気になったのは、弦楽奏者の椅子のことです。一般的に、チェリストには座面の高さが調整できる、コンマスと同じ椅子が配置されるのですが、今日はなぜか普通の椅子。チェロの首席がまた大柄な男性で、脚を畳むように実に窮屈そうに演奏されており、気の毒でした。一応一流のホールなのですから、そのぐらい考えてあげて欲しいです。

合唱団もよく練習されたようで、まとまりよく歌われていました。終演は21:18でした。みなさん、おつかれさんでした。外はまだ降り続いていて、撤収・退館で、雨の中、それぞれ打ち上げもなく家路へつかれたことでしょう。愚亭はラッキーにも電車もバスもすぐ来て、10時過ぎにはもうビールを流し込んでいました。