180825 台風20号が去ったと思ったら酷暑がぶり返し、今回もとても炎天下歩く気になれず、ミューザまでバス移動。
正直なところ、ハネケンには悪いけど、彼の交響曲をというより、豪華なソリスト陣に目を惹かれて予約した次第。
初めて聴くこの「おとづれわたる秋風を」、和の心を感じさせるような、すこぶる見事な作品。しばしうっとり瞑想していたら、最終部でうとうとしてしまい、惜しいことをした。
演奏後、客席にいた作曲家を舞台に上げ、マエストロが握手する場面を見て、既視感に襲われた。思い出すのも腹立たしいが、ちょうど5年前の8月、ここで佐村河内 守が作曲したとされた「交響曲1番 ヒロシマ」が、同じマエストロの指揮でここで披露され、演奏後、大拍手の中、舞台に招かれた当人がマエストロとハグする場面まで。日本中が騙された怪事件だった。
「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌はお馴染みだが、こんな壮大な交響曲版があったとは!ハネケンもなかなかやるもんだ。尤も、ピアノのセッティングの間のトークで大友直人が、これがハネケンの唯一の大曲だそうで、多数の名曲を残したが、小品がほとんどという解説がされた。
ところで、肝心のソリスト陣、なかなか登場せず、やっと後半になって、まずはソプラノの小林沙羅が下手から控えめに純白のドレス姿で登場。ただ歌唱は5分程度、それもヴォカリーズだけという、少々心残りの出演だった。
しばらくして、横山幸雄と大谷康子が一緒に登場。ここからが素晴らしかった。こんな名曲を残していたことは初めて知った。58歳で慌ただしくあの世へ行ってしまったのが、本当に惜しまれる。
ところで、今回は2CA6列19番という席で、2階センターブロック6列(最後列)19番に陣取ったが、これがすごく見やすく聴きやすい席で、オケや合唱を聞くにはベストポジションの一つ。
#50 文中敬称略