ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ブラックリスト」@Netflix とりあえずシーズン7まで

211005 米 The Blacklist 2013~2021 原作:Jon Bokenkamp 監督他のスタッフは結構、入れ替わっているようです。これだけの長編ですから、そうならざるを得ないと思います。

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シーズン8は、すでに有料テレビでは放映が始まっているようですが、Netflixでは7までしかまだ見られないようです。完結していないのですが、とりあえず、152話まで見たことになります。これまで見た最長海外ドラマは「野望の階段」(House of Cards)の80話だったと思うので、ほぼ倍近いエピソード数になります。我ながら飽きもせずに、というか、途中でかなり飽きた感じもあったのですが、見始めた以上、最後までとおよそ2ヶ月以上もこのシリーズを見ていた計算になります。実際、アメリカでの放映は2013年から今年まで続いたようですから、8年という長寿ドラマとなります。

私の知っている俳優はほぼゼロ。端役で1エピソードにちょっと出た程度の人が何人か。主役級は知らない俳優さんばかりでした。とりわけ主役レイモンド・レディントンを演じているジェームズ・スペイダーは本国アメリカでは知らない人がいないほどの俳優のようですが、私は知りませんでした。またその相棒役というか、娘のような立場のエリザベス・キーン役はミーガン・ブーンという、この人は、特に別嬪さんでもないし、演技も取り立ててお上手というほどでもないし、どうやら現地でもあまり評価は高くないようです。

数々の事件にかかわり”悪の帝国”を築き上げたレイモンド・レディントン、なぜかある日、突如、FBI本部に出頭してきます。超大物犯罪人として捜査対象になっていた人物ですから、大騒ぎとなります。長きに渡って裏社会で暗躍し、すでに巨万の富も築き上げ、静かに引退という手もあったのですが、彼にははるか昔、ロシアが絡む陰謀に関与し、彼自身がどうしても暴かないといけない秘密を探るため、あえて自分が所有するブラックリスト、つまり過去彼が関わった事件での極悪犯罪人のリストをFBIに提供するから、一緒に一人ずつホシをあげようという申し出です。

当然、当惑するFBIですが、レディントンに免責を与えてもリストを入手する方のメリットが大きいと提案に乗ることに。彼がつけた条件の一つが、すでにやめていた元捜査官、エリザベス・キーンを復職させるという、一見奇妙なものでした。実は、この二人、因縁浅からぬ過去があったのです。

ということで、1話完結の話も交えながら、延々と事件を解決していくわけです。だいたい、8割ほどは、面白く見られます。これだけ放送が続くからには、もちろんそれだけの要素がたっぷり詰まっているわけでして、その辺りは実に巧みです。撮影手法もうまいし、見事な脚本がなんといってもキモでしょうねぇ。

このレディントンという主人公のひととなりがまた実に魅力的なのも、この作品の味付けとして最も特徴的だと思います。博覧強記で、教養抜群!森羅万象、あらゆることに通暁しているところが凄いです。とりわけ、料理とワイン、ウィスキーについてはうるさいです。また、日本のこと、特に文化的な側面でいろいろ言及があります。そう言えば、アジア系出演者がかなり目立っています。

とりあえずの最終回となった152話では、撮影中に新型コロナ蔓延となり、撮影を中断、出演者には自宅からリモートで声を出してもらい、映像は実写でなく一部アニメとすることで、急場を凌いだ、その熱意には感嘆するしかありません。

さあて、長い長いドラマから”解放”され、これから、やっと単発ものをアマプラで見ることにします。