ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

フォーレのレクイエムを聴く

221203 今日は午後、12/18サントリーホールのコバケン第九の練習、しかも初めてコバケン自身の指導によるものでしたが、このコンサートを以前から楽しみにしていたので、申し訳ないのですが、こちらに来てしまいました。今日は1階中央セクション11列目(最後列)、ほぼ中央で名曲を堪能しました。

最初の演目、聞いたことはありますが、合唱付きというのは初めてでした。東響コーラス、一応アマチュアなんですが、錚々たる強者揃いで、その都度オーディションを経て出演者を決めているということなので、そんじょそこらのアマ合唱団とは格段に違います。パヴァーヌも含め、フォーレクまですべて暗譜でした。プロ級の響きでした。

さて、メインのフォーレクです。自分で歌ったことは2回しかありません。それも5年前のことで、聞いているうちに懐かしさが込み上げてきました。ほんとうに素晴らしいレクイエムです。それにしても、パイプオルガンが入るとぐっと荘重になります。(蛇足ですが、パイプオルガン奏者って、長い椅子に座りますから、正面に向く場合は、体操の鞍馬さながら、両脚を一旦上げて向きを変えて脚を下ろす、またその逆と結構面白い光景になりますよ)

ソプラノとバスのソリストは上のプログラムにありますが、立ち位置がちょっと意外でした。それぞれが別の箇所でソロを歌うので、そばにいる必要はないのですが、与那城 敬さんは中央上手寄り、まあ通常の位置ですが、砂川涼子さんは下手、それもやや奥に陣取りました、ちょっとその意図は測りかねました。多分、合唱団の女声パートに近い位置ということだったかも。

また、コンマス小林壱成さんが、首席の位置ではなく、後ろに下がって立ってソロ演奏をされました。首席は第2のトップ(女性)が務めていたように見えました。

与那城さんは、いつもの通りおり目正しく端正に、砂川さんは、やはりトスカなどより、こういう演目の方がより砂川さんの持ち味が前面に出ているように感じました。そう言う意味では与那城さんもスカルピアは似合いませんねぇ。

さて、ボレロ。心ゆくまで堪能しました。初っ端から最後まで叩き続けるいわば”主役”の小太鼓奏者は、パーカッションの場所ではなく、ぐーっと前に出て、マエストロの正面、ヴィオラとチェロに挟まれるような位置で演奏されました。

この曲、普段オケでは使われない楽器が登場します。テナーサックス、ソプラノサックス、それにピッコロ・トランペットなどがそれです。冒頭、小太鼓の弱いリズムに合わせてフルートが低音で始めます。次第にさまざまな楽器が入れ替わり立ち替わり同じメロディーとリズムを刻んで最後は全楽器がフォルテで奏で、大太鼓、ドラまでが鳴って慌ただしく終演。ほんとにユニークな曲です。

小太鼓奏者、3度もマエストロから立たされて喝采を浴びせられていました。ついでに、前回、失礼ながら顔を真っ赤にして吹いておられ、ヘアスタイルもあって、赤鬼などと失礼なことを書いたオーボエイングリッシュホルンの最上峰行さん、今朝たまたま見たテレ朝の「題名・・・」に出演されていました。結構有名人らしいです。